登記費用の相場を教えて?新築戸建購入に必要な登記の種類とは
登記費用の相場を教えて?新築戸建購入に必要な登記の種類とは
今回は、新築戸建を購入する場合の登記費用についてご説明をいたします。
不動産を購入する際、売買代金とは別に諸費用(売買代金の約5~8%)がかかることをご存じでしょうか。
諸費用の中には、代表的なものとして印紙代、住宅ローン事務手数料、住宅ローン保証料、仲介手数料、火災保険料、固定資産税精算金、登記費用等があります。
今回は司法書士に支払うべき登記費用についてわかりやすく解説をいたします。
そもそも登記とは?その必要性について
「不動産を購入すると法務局へ登記をしなければならない」と聞いたことはございませんか?
土地や建物を購入するとそれをご自分の所有と証明するために「登記」が必要になります。
この登記手続きを行うことにより、その不動産を第三者に対し対抗できるようになり、盗まれたり悪用されたりすることを防ぐことが可能となります。
不動産の購入は大きなお買い物であるため、信頼できる司法書士に登記手続きを依頼することをお薦めします。
なお、新築分譲住宅の多くは売主様が宅建業者であることから、売主指定の司法書士に依頼するケースが多くなります。
不動産購入時の登記の種類は大きく分けて4つあります。
①所有権移転登記
売買等によって土地等の所有権が移転する場合に必要な登記
②所有権保存登記
建物等の所有権を保存する場合に必要な登記
③抵当権設定登記
住宅ローン等を金融機関から借入した場合に必要な登記
④建物表示登記
建物の所有者を表示する場合に必要な登記
住宅購入時にかかる諸費用の中には、「登記費用」が必ず含まれていますが、登記費用の内訳や相場が気になるという方もいるでしょう。もちろん、不動産業者へ問い合わせれば教えてもらえますが、予備知識としてあらかじめ知っておくと慌てずに済みます。そこで今回は、住宅購入時にかかる登記費用と、そこに含まれる「登録免許税」についてご紹介します。
住宅を購入する際には所有権の「登記」が必要
住宅購入の際、「この土地や建物の持ち主は自分です」という証明のために「登記」を行います。この手続きをすることにより住宅の所有権を公的に証明できるため、自身が持っている不動産を誰かに取られたり悪用されたりすることを防止できるのです。登記が済めば、法務局で閲覧できる「不動産登記簿」に明記されます。
登記の種類
住宅が自分のものであると証明する登記には、以下の2種類があります。
【所有権保存登記】
これまでに誰も所有したことのない不動産を、新規で登記する際に行われる登記。
【所有権移転登記】
既に別の誰かに所有されたことのある不動産が、売買によって所有権が移動する際に、改めて行う登記。
新築一戸建てを購入する際に必要な登記は?
新築一戸建ての住宅を購入する際、必要となる登記は以下の3つとなります。
・土地(売り主や不動産業者が所有していたもの)の「所有権移転登記」
・建物(まだ誰も所有歴がなく、初めて自分が所有する)の「所有権保存登記」
・住宅ローンを利用する場合の「抵当権設定登記」
また、注意したい点として新築住宅を購入する際には、上記にかかる費用とは別途で「表示登記費用」が必要になります。表示登記費用とは、法務局の「不動産登記簿」へ「この土地にどのよう住宅が建っていて、持ち主は誰なのか」に関する記録を行ってもらうための代行費用です。表示登記には登録免許税はかからず、ほぼ全額が代行手数料となりますが、現地調査の実施や図面作成が必要なため料金は比較的高めに設定されています。
登記費用の相場はいくら?
登記費用には税金である「登録免許税」と、「司法書士への報酬(手数料)」が含まれています。このうち登録免許税は、以下の算出方法で計算が可能です。
【土地の所有権移転登記の登録免許税額】
評価額×2%
【建物新規取得にともなう所有権保存登記の登録免許税額】
評価額×0.4%
【住宅ローン利用による抵当権設定登記の登録免許税額】
債権金額×0.4%
上記の税金に加え、司法書士への代行手数料が含まれることになります。司法書士に支払う手数料の相場は、おおよそ5~10万円です。
住宅購入時にかかる登記費用を計算してみよう
【例:土地を1,000万円、住宅を2,500万円(計3,500万円)で購入し、住宅ローンで2,000万円を借り入れた場合】
※土地の固定資産評価額:販売価格の70%、700万円とする
※建物の固定資産評価額:販売価格の55%、1,375万円とする
・土地の所有権移転登記の登録免許税額:700万円×2%=14万円
・建物新規取得にともなう所有権保存登記の登録免許税額:1,375万円×0.4%=5.5万円
・住宅ローン利用による抵当権設定登記の登録免許税額:2,000万円×0.4%=8万円
・司法書士に支払う手数料:8万円(相場の目安なので前後する場合あり)
上記を合計すると、35.5万円になります。
ただし、上記でご紹介している税額はあくまで「本則税率」であり、実際には登録免許税の軽減措置を受けることができます。
登録免許税は軽減措置を受けられる
登録免許税の軽減措置は、以下の税率です。
【土地の所有権移転登記:軽減税率】
・評価額×2% → 評価額×1.5%
【建物の所有権保存登記:軽減税率】
・評価額×0.4% → 評価額×0.15%
【住宅ローン利用による抵当権設定登記:軽減税率】
・債権金額×0.4% → 債権金額×0.1%
軽減税率を適用して登記費用を計算してみよう
先程ご紹介した例の計算式に、軽減税率を適用してみましょう。
・土地の所有権移転登記の登録免許税額:700万円×1.5%=10.5万円
・建物新規取得にともなう所有権保存登記の登録免許税額:1,375万円×0.15%=2.06万円
・住宅ローン利用の場合の抵当権設定登記の登録免許税額:2,000万円×0.1%=2万円
・司法書士に支払う手数料:8万円(相場の目安なので前後する場合あり)
上記を合計すると、22.6万円になります。
軽減税率が適用されると、登記費用が実に12.9万円も安くなることが分かりますね。
なお、上記の軽減税率は2020年3月31日までに自分が居住するために新築住宅を購入した場合の登記に適用されます。また登記申請の際は、新築する住宅がある市町村などの証明書の添付が必要です。登記後に証明書を出しても、軽減措置は適用されないためご注意ください。
おわりに
今回は、住宅を購入する際にかかる「登記費用」についてご紹介しました。登記費用の詳細については、司法書士が作成する書類にきちんと書かれています。書類を受け取ったらまず軽減措置などが適用されていることを確認しましょう。税金と手数料についても項目を分けて記載されているため、内容と金額についてすぐに記載内容が正しいことを確かめておくと良いでしょう。
お手続きの中でご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にお問合せください。
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